文字通りダークなファンタジー

パンズ・ラビリンス』観ました。事前に知ってはいましたが、痛かったりグロかったりな場面がけっこうてんこ盛り。いたいのきらい。えーん。
オブラートで包むようなことは一切なく、全般的にかなり重め。内容然り、ビジュアル然り。リアルの世界の描写の方が怖いというかいたたまれないというか。だからといってファンタジーの世界が際立って素敵なわけではなく、試練をクリアできなくてもなんだかんだで回避方法が示されて結局はめでたしめでたしとなるようなこともなく、最後に救いの手は差し伸べられたのか、差し伸べたふりをして払いのけられたのか。。。
オフェリアの母カルメンの女としての弱さに少々腹立たしさを覚えました。その選択が自分のみならず娘の不幸をも招いたのではないでしょうか。またビダル大尉の人非人っぷりが際立ってましたな。それ故観る方もレジスタンス側に肩入れしがちになりますね。ある種悪が裁かれたという流れなのかもしれませんが、全然すっきりしません。どちらが悪なのかも正直分かりません。メルセデス役のマリベル・ベルドゥは『天国の口、終りの楽園。』のルイサよりもしっくりきました。まあ始まってしばらくはフィフィに見えてましたが。
なんだかんだ言いつつも個人的には好きです。悲しいハッピーエンド。なんでしょうか。